「アルツハイマー病の原因=アミロイドβ」は思い込み?

アミロイドβは思い込み

これまで「脳にアミロイドβ というゴミが蓄積することで認知症になる」という説が広く信じられてきました。テレビや雑誌でも毎日のように言われているため、ご存知の方も多いでしょう。
しかし今、医療の世界では「それは本当の原因ではないかもしれない」という考え方が主流になりつつあります。

それを証明する、大規模な研究があります。1986年からアメリカで行われた「ナン・スタディ (シスター研究)」です。

70〜100歳代のシスター678人の生活や認知機能を追跡し、死後に脳を解剖させてもらうという研究ですが、結果は衝撃的なものでした。

なんと、100歳を過ぎても記憶力や判断力が抜群で、自立した生活を送っていたシスターの脳を解剖したところ、脳内は「重度のアルツハイマー病」の病変で埋め尽くされていたのです。

詳細は以下の「東洋経済オンライン」からご確認ください。
東洋経済オンライン『「アルツハイマー」の痕跡がありながら、亡くなるまで"ほぼ症状が出なかった"シスターの【脳の密度】』

つまり、「脳にアミロイドβなどのゴミが溜まって病変があっても、認知症の症状が全く出ない人がいる」ということ。年齢を重ねれば誰の脳にもゴミは溜まるものであり、ゴミの蓄積と認知症の症状には、私たちが思っているほどの因果関係はないのかもしれないのです。

事実、日本の医師1,144人を対象にした意識調査でも、アミロイドβ仮説を「正しいと思う」と答えた医師は、わずか2割強にとどまっています。
m3.com『アミロイドβ仮説、「正しいと思う」は2割強』(2025年7月4日記事)

また、この仮説の根拠とされていた科学誌『Nature』の論文が、データ不正の疑いで2024年に撤回されるというニュースもありました。最近承認された高額な新薬(レカネマブなど)も、進行を数カ月遅らせる程度で副作用のリスクもあり、「これさえ飲めば安心」というブレークスルーにはまだ遠いのが現状です。
詳細は以下の「ダイヤモンドオンライン」からご確認ください。
ダイヤモンドオンライン『「最もなりたくない病気」アルツハイマー病、原因究明と治療をめぐる知られざる動きとは』(2025年10月17日記事)

本当に大切なのは「脳の血流」を良くすること!
では、脳にゴミが溜まってもボケない人と、ボケてしまう人の差はどこにあるのでしょうか?
その答えとして今、注目されているのが「脳の血流 (毛細血管の巡り)」です。

最新の医療現場では、体に害のない超音波を脳に照射し、毛細血管を新しく作って血の巡りを良くすることで、認知症を治療する研究が進んでいます。
ダイヤモンドオンライン「超音波による微小循環改善効果で認知症を治す方法とは」参照

医療機器を使わなくても、私たち自身が「体を動かして血の巡りを良くする」「創造的なことに頭を使って脳血管を刺激する」ことで、全く同じような効果が得られるはずです。

体を動かして脳の血流をアップさせる専門家といえば、医師の鎌田實 (みのる)先生です。

筆者より1歳年上の1948年生まれですが、今も元気に大活躍されています。
鎌田先生によると、筋肉を動かすことで、脳を活性化させる「若返りホルモン (マイオカイン)」が分泌されるそうです。

ここで、鎌田先生が推奨する、脳と体に効く2つの簡単ストレッチをご紹介します。

脳に若返りホルモンを送る「バンザイスクワット」

「バンザイスクワット」紹介ページ

基本のスクワットに「両手を万歳する動き」を加えるだけです。
下半身の大きな筋肉を刺激することで、効率よく「マイオカイン」を分泌させ、脳の血流を一気に高めます。まずは普通のスクワットから始め、慣れたらバンザイを組み合わせてみましょう。

頭がスッキリ冴えわたる「血流解放ストレッチ」

「血流解放ストレッチ」紹介ページ

ポイントは「首と胸をつなぐ胸鎖乳突筋という筋肉をじんわり伸ばして血流を改善する」とのことです。

わたしは右肩が凝るので、「右手を左鎖骨にあてて、首を伸ばす」のが特に効きました。
これは良いストレッチですね。

【参考書籍】医師のぼくが50年かけてたどりついた 長生きかまた体操」鎌田 實 (著)