5秒×3回で「むせ」が消える!医師が教える究極の誤嚥性肺炎予防トレーニング

新聞の死亡広告欄から考える「嚥下力」
最近、新聞の死亡広告欄をじっくり読むことが増えました。
「先輩方はどのような理由で旅立たれているのだろうか」と、これからの人生の参考にするためです。

その中で、圧倒的に目立つのが「誤嚥 (ごえん)性肺炎」の文字です。 年齢を重ねると、食べ物を飲み込む「嚥下 (えんげ)力」が低下し、本来なら胃に入るべき食べ物や唾液が誤って気管や肺に入ってしまうことがあります。そこに雑菌が繁殖して肺炎を引き起こしてしまうのです。

「誤嚥性肺炎 防止」でインターネット検索をすると、実にさまざまな対処法や体操がヒットします。
しかし、どれも時間がかかったり、いまいち効果が分かりにくかったりするものが多いのが現状です。

そんな中、他とは一線を画す「本当に素晴らしい方法」に出会いました。

耳鼻科医が徹底解説する、本物の「喉の筋トレ」
出会ったのは、新潟県新発田 (しばた)市の耳鼻科医・富田先生によるYouTube動画「誤嚥防止徹底解説」です。

【参考動画】誤嚥防止徹底解説(YouTube)
(※動画は10分42秒と少々長めですが、理論から実践まで非常に分かりやすく解説されています)

この動画の最後の方で紹介されている「喉の筋力アップ方法」さえ覚えれば、誤嚥性肺炎の予防は万全といっても過言ではありません。
他サイトでよく見かけるような、長時間のまどろっこしい体操は一切不要。
喉の筋肉にダイレクトに効く、究極のシンプル筋トレです。

いつでもすぐできる!「5秒×3回」の喉トレ手順

具体的なやり方は以下の通りです。イラストと合わせて確認してみてください。

  1. 基本のポーズを作る
    両腕の肘 (ひじ)をピタッとそろえて胸の前で拳 (こぶし)を作ります。そのまま、親指の背 (爪の側)をアゴの骨の先端にしっかりと押し当てます。
  2. アゴと親指で押し付け合う
    親指はアゴを押し上げ、逆にアゴは強く下に引くようにして、お互いにグッと力を入れ合います。
    ノドの奥の筋肉(舌骨下筋群など)に力が入っているのを感じながら、そのまま「5秒間」キープします。
  3. これを3回繰り返す
    この「5秒間の押し合い」を、3回繰り返します。


我が家の食卓の定番に
なんと合計で「たった15秒」。いつでも、どこでもすぐにできる手軽さです。

私はこのトレーニングを、毎食の前に必ず行うようにしています。
おかげさまで、食事中に「むせる」ことがほとんど無くなりました。
妻は最初「何をやっているの?」とバカにしていたのですが、私の効果を目の当たりにしたのか、今では毎食前に二人で並んでポーズをとっています。

ただ、外食時や旅先のレストランでこれをやると、「怪しい新興宗教のお祈りか?」と周囲に誤解されそうなので、目立たないようにコッソリ行うのが我が家のルールです(笑)。

わざわざ病院に行かずとも、自宅でこれほどの予防ができる。
教えてくださった富田先生には、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

皆さんもぜひ、今日からの「食前の15秒習慣」にしてみてはいかがでしょうか。

【追記】症状が出にくいからこそ怖い、高齢者の誤嚥性肺炎

ここまで「5秒×3回」の喉トレ習慣をおすすめしてきましたが、実は最近、誤嚥性肺炎についてさらに注意すべき、少し怖い情報が専門医から発表されていました。

東洋経済オンライン (2026年6月3日配信)に掲載された、東京科学大学大学院の戸原玄 (とはら・はるか)教授による記事です。

【死亡者数は年間6万人!】症状の出づらい高齢者を待ち受ける、「誤嚥性肺炎」から死に至る"静かで段階的"な道のり

年間6万人もの命が失われているという事実にも驚きますが、この記事で特に警鐘を鳴らされていたのが、高齢者ならではの「症状の出にくさ (不顕性:ふけんせい)」です。

若い人であれば、肺炎を起こすとすぐに激しい咳や高熱が出ます。しかし高齢になると、免疫反応が弱まっているために高熱が出ないケースが珍しくありません。自覚症状が乏しいまま「静かに、段階的に」病状が進行してしまい、周囲が気づいたときには手遅れに近いほど重症化していることが多いのだそうです。

しかも、高齢者が一度この病気に罹ると喉の機能がさらに低下するため、非常に「クセ (再発)」になりやすいという特徴があります。せっかく一度治療を終えて退院したのに、わずか1年以内に再び誤嚥性肺炎を起こして再入院してしまう患者さんも少なくないとのこと。

やはり、なってから治すのではなく、「そもそも誤嚥を起こさないための予防」が何よりも重要なのだと、改めて痛感させられます。